2022年11月24日

遠州行灯 外側火袋の仮組立と再蒸し曲げ

今日は、外側火袋の上下丸輪2枚を、今回始めて試す12mm厚イエローポプラ材一本で再蒸し曲げを行った。結果はほぼ成功であったが、太い分締め付け締め付けが緩いと浮き上がり易く大きなクランプで締め込みが必要であった。この後、乾燥にどれだけ時間がかかるか確かめたい。

さて、外側火袋は暫定のもので仮組てを行い、全体の組み上がり具合を試した。結果は、内・外火袋の平行度も良く大変スムーズに回転することができた。やはりオリジナル(江戸期か明治初期の行灯)の構造には、それなりの目的や意味があり大変勉強になった。

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12mm厚単体での丸輪蒸し曲げ実施

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内側火袋の天部に取手を取り付けるためのホゾ穴をルータでき彫る

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組み上がった外側火袋

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内側・外側火袋の下部に取り付ける横桟を受けるホゾ穴、中央部は平、両サイドは蟻ホゾでインターロック構造にしている。

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左よりプロトタイプ、今回の行灯、オリジナルの行灯
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2022年11月23日

遠州行灯 台座に内側火袋を差し込む

今朝一番で台座下部円筒を接着し硬化を待つ間に、内側火袋の縦桟底面にM4鬼目ナットを取り付けるため、ボール盤のテーブルを垂直にして縦桟の端面長手方向に下穴を開けた。たった3個の穴のためにボール盤を色々と設定知なければならないが、これを怠ると正確な穴掛けができない。今回は厚み9mmに対し下穴6mmΦを開けたがまずまずの精度でできた。
また、この縦桟底部を上手く取り付け位置に導くためのブロックも製作し、所望の効果を確認した。

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ボール盤のテーブルを垂直にした後に、回転軸と長手方向穴開け治具の位置調整

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M4鬼目ナットをとりつけた様子。よくこんな狭いところに穴あけができたと感心している。

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ボール盤にこの高さでの作業が出来る余裕があるので、長もの木口穴開けには自身を持っている。

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ようやく台座に内側火袋を差し込むことができた。

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2022年11月22日

遠州行灯 外側火袋丸輪の端面と縦桟の半丸面加工

昨日、接着しておいた外側火袋の上下丸輪の端面を手押しカンナ盤で第一面を綺麗に出せたが、自動鉋盤での分決めではスカーフジョイント部周辺で逆目が立ち大きな欠けが発生し失敗した。やはり自動鉋盤での分決めは不適切である。それでも、出来上がったこの丸輪を使い、全体的な組み立てや納まり具合を見ることにした。それと、これの作り直しでは2枚積層はやめ12mm厚単体で蒸し曲げすることにした。一方、縦桟の加工は未完了であるので、台座部に突き刺すホゾ部分と桟の半丸(丸面)の加工を行った。これで遠州行灯の形がかなり進みそうである。

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丸輪の2枚積層を止め、12mm厚材単体で蒸し曲げスカーフジョイントするための木造り

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斜め切治具で大方を切り取り鉋仕上げで接合端面をつくる

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ルータテーブルで加工した縦桟の半丸

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今回の2枚積層曲げで出来上がった外側丸輪

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posted by かねとく at 23:27| Comment(0) | 作品