2017年06月29日

スパイリング(Spiling:曲面トレース)

昨日に続き、アマ底板のスパイリング(Spiling:ボート造船用語で普通の辞典にはない)を行い底板を切り出した。
ここでもう少しスパイリングについて説明しておきたい。昨日、モールド上で底板に対しスパイリング・バテン(曲線トレース定規と呼ぶことにする)に、各モールドの前面エッジの位置を半径一定のコンパスで円弧を描き写し取って。今度はこのスパイリング・バテンをモールドから外し、底板を切り出すベニア板の上に置きズレない様マスクテープ等で仮止めする。次に同バテンに描き取った円弧の円周上の任意の3点から使用した半径一定のコンパスでベニア板へ円弧を書き交点を描く。この交点が各モールド上のエッジとなる。これらの交点に釘を打ちバテン(曲線を描くための細長い角材)で結ぶと滑らかな曲線となり、底板の外周をトレースしたことになる。私は、いつもコンパスとバテンを使用し曲線トレースを行っているが、大変高い精度で実現できるので満足している。

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スパイリング・バテンの円周上の3点から同一半径のコンパスを使い切り出す板に交点を書き出したところ

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スパイリング・バテンを全体にみたところ


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各交点をバテンで結び滑らかな外周を描き出す。



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ある交点にバテンを置いたところ


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切り出した底板を外板の上に仮取り付けしたところ


IMGP0034 (1).jpg
仮止めした底板を反対から見たところ
posted by かねとく at 22:51| Comment(4) | ボート
この記事へのコメント
はじまして、ラピタの末裔と言います。
サイレントウォッチャーなのですが目からウロコのスパイリングに感激してしまいました!
これからもウォッチさせていただきます。
ありがとうございました。
Posted by ラピタの末裔 at 2017年07月01日 06:54
ラピタの末裔さん、こんばんは
コメントいただきありがとうございます。知り合い以外の方からのコメントは初めてで、大変嬉しく思っております。

いつも夜遅くに寝ぼけ眼で書いているので誤字脱字が多くて恐縮です。
さて、スパイリングに感動していただき何よりですが、ラピタさんは船作りをなさった経験があるのでしょうか?何れにしてもこのような専門的な案件に興味を持っていただき驚きです。この技法は、私がAcorn Dinghyを製作した際に参考にしたJohn Brooks氏著の確か"How to Build a Lapstreak Boat"に懇切丁寧に説明してあり理解したものです。スパイリング自体にはいろんな方法がありますが、このスパイリングバテンとコンパスを使用する方法が一番スマートな方法だと自分は確信しております。その位置再現精度の高さには驚きます。また、その後の曲線切り出しの手法も大変素晴らしいもので、当ブログで紹介したいと考えています。

Posted by かねとく工房 中川 at 2017年07月04日 22:43
素人仕事ながらサーフカヤックやパドルなどを作って遊んでおります。サーフカヤックは曲線と曲線をつなぐのに非常に苦労しました。次回からはこのスパイリングが役にたってくれると思います。アメブロ ラピタの末裔のサーフカヤックに苦労しながらの制作過程が載ってます。暇なおりにでも覗いてみてください。
Posted by ラピタの末裔 at 2017年07月07日 12:50
ラピタの末裔さん、コメントありがとうございます。
もっと詳しく説明しないとわからないところもあるかもしれません。
その際は、是非ご質問ください。私の説明に抜けていたのは外板の両端(尖った先端部)は、スパイリングバテンの裏に尖った位置をなぞり写し取り、その先端位置に千枚通し等で穴を開けます。そして、他の交点とこの先端点をバテンでフェアーカーブ(滑らかな曲線)で結ぶと、綺麗な外板のトレースが出来ます。参考までに。
Posted by かねとく工房 中川 at 2017年07月11日 09:11
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